HAIR CARE JOURNAL

18-MEAとは?髪の手触りとカラー履歴の関係

「カラーを続けていたら、髪が前より引っかかる気がする」

髪の表面について調べていると、「18-MEA」という専門用語を見かけることがあります。読み方は「18-メチルエイコサン酸」。髪の表面に存在する脂質の一つで、髪同士の摩擦や水とのなじみ方に関係しています。

ただし、手触りが悪いから18-MEAが減った、艶がないから表面脂質が失われた、と見た目だけで決めることはできません。美容師歴20年の僕がカラーや縮毛矯正を考えるときも、特定の成分だけで髪の状態を判断せず、根元から毛先までの履歴と濡れた時の状態を確かめます。この記事では、18-MEAの基本と、施術やホームケアでどう考えるかを一般のお客様向けにお伝えします。

18-MEAは髪表面にある脂質の一つ

18-MEAは、髪の最も外側にある表面脂質層を構成する脂肪酸です。研究では、毛髪表面に結合した18-MEAが、表面の摩擦や水をはじく性質に関係することが調べられています。髪同士が引っかかりにくく、濡れた時にも毛束を整えやすい状態を支える要素の一つ、と捉えると分かりやすいと思います。

ここで混同しやすいのが、頭皮から分泌される皮脂や、シャンプー後に使うヘアオイルです。18-MEAはそれらと同じものではありません。髪の表面に関わる脂質層の一部で、オイルを塗れば元の層がそのまま再生する、という意味ではありません。また、髪の内部にあるCMCとも位置や役割が異なります。

カラーやブリーチの履歴を見る理由

毛髪表面の脂質を調べた研究では、ブリーチによって18-MEAを含む表面成分が変化することが報告されています。ただし、その試験条件は、すべてのお客様のカラーや縮毛矯正と同じではありません。研究結果の数値を、そのまま「一度のカラーで髪の何割が失われる」と読み替えることはできません。特にブリーチで得られた結果を、通常のカラーへそのまま当てはめないようにしています。

サロンでは、施術の種類だけでなく、どこに何回重ねたかが重要です。新しく伸びた根元、白髪染めを繰り返した中間、ブリーチや縮毛矯正の履歴が残る毛先では、状態が違うことがあります。同じ色を続けていても、毎回毛先まで薬剤を重ねている髪と、根元中心に施術している髪では、今後の設計も変わります。

だから、カラー履歴を聞くのは責めるためではありません。半年後、1年後も髪を扱いやすく保つために、次に薬剤を塗る範囲や強さを考える材料にしています。

指通りや艶だけで18-MEAの状態は分からない

髪が引っかかる原因は一つではありません。キューティクルの摩耗、髪同士の絡まり、うねり、乾燥、スタイリング剤の残り、カットの状態などが重なります。艶についても、表面脂質だけでなく、毛流れやうねり、乾かし方、光の当たり方で印象が変わります。

そのため、写真や手触りの一項目だけで「18-MEAが失われている」と断定しません。僕は、髪を濡らした時の弾力、乾かした時の広がり、根元・中間・毛先の差、カラーや縮毛矯正の履歴をあわせて確認します。手触りを整えるトリートメントを追加すればよいのか、洗い方や乾かし方を見直すのか、次のカラー範囲を調整するのかは、その後に考えます。

トリートメントでできること、できないこと

トリートメントやコンディショナーは、髪表面を滑らかにし、摩擦を抑えて扱いやすくする助けになります。研究では、特定の処方で18-MEAを含む成分をカラー処理された毛髪表面へ吸着させ、撥水性を保つ方法も調べられています。

ただし、それは特定の成分・処方・試験条件での研究です。一般的な市販品を使えば、誰の髪でも元の18-MEAが完全に戻る、あるいはカラーやブリーチの履歴がなかった状態になる、と言えるものではありません。商品説明に「補修」と書かれていても、元の髪の構造を完全に再生するという意味ではありません。

ホームケアでは、まず髪同士を強くこすらないこと、濡れた状態で無理にとかさないこと、熱を同じ場所へ当て続けないことを意識します。アウトバス製品は髪質と仕上がりの好みに合わせて量を調整し、重くなるほど重ねるのではなく、乾かした後の指通りを基準に選びます。

縮毛矯正では、毛先に薬剤を重ねない判断も大切

カラーと縮毛矯正を続けている髪では、表面の手触りだけを整えて施術を決めることはしません。根元と毛先のダメージレベルに合わせて薬剤を選び、必要な場所にだけ塗布します。アイロンも、髪の水分状態や弾力を見ながら温度、速度、テンション、回数を調整します。

毛先にすでに縮毛矯正が残り、乾燥や弾力低下が見られる場合は、毛先へ薬剤を重ねないことがあります。処理剤やトリートメントは質感を支える助けになりますが、薬剤や熱による負担を帳消しにはできないからです。必要なら施術を見送り、ホームケアを整えながら次回まで待つ方が、半年後・1年後の髪を残しやすい場合もあります。

まとめ|18-MEAは髪の状態を見る手がかりの一つ

18-MEAは、髪表面の脂質層に関わり、摩擦や水とのなじみ方を支える成分です。化学処理で変化する可能性は研究されていますが、艶や指通りだけからその状態を見分けることはできません。オイルやトリートメントで完全に元通りになると決めつけず、カラー履歴や髪の場所ごとの状態を見て、施術とホームケアを選ぶことが大切です。

茨木市で髪質改善や縮毛矯正を検討していて、「カラーを続けながら髪を整えたい」「毛先に薬剤を重ねてよいか分からない」という方は、今の状態とこれまでの施術履歴から一緒に整理できます。髪の履歴に合わせた薬剤、熱、処理剤、ホームケアの考え方は、安達直人の施術へのこだわりでもご覧いただけます。

自分に縮毛矯正が必要か、今のカラーをどう続ければよいか迷う場合は、分かる範囲の履歴とお悩みを公式LINEからお聞かせください。

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