HAIR CARE JOURNAL

CMCとは?髪の水分・脂質を支える構造

「CMC配合のトリートメントなら、パサついた髪は元に戻りますか」

「美容室でCMCを補うと言われたけれど、何のことか分かりません」

茨木市で縮毛矯正や髪質改善を担当していると、このようなご相談があります。CMCは商品名ではなく、もともと髪の中にある構造の名前です。

髪のしなやかさや水分の動きに関わるため、美容の説明でよく使われます。ただし、CMCだけが髪の状態を決めるわけではなく、外から成分を足せば元の構造へ完全に戻るものでもありません。

美容師歴20年の経験から、CMCの役割と施術・ホームケアでの考え方をお伝えします。

CMCは、髪の細胞同士をつなぐ部分です

CMCは「Cell Membrane Complex(細胞膜複合体)」の略で、キューティクル同士や、キューティクルとコルテックス、コルテックスの細胞同士の境界にあります。

たとえるなら、レンガ同士の目地に近い存在です。ただし単純な接着剤ではなく、細胞膜由来の層などが重なる薄い構造です。

髪はケラチンというタンパク質が中心ですが、CMCには脂質も含まれます。細胞同士をつなぐほか、水分や薬剤成分の移動に関わると考えられています。場所ごとに構成が異なる複合構造です。

水分を多く入れればよい、という話ではありません

CMCについて「髪の水分を保つ部分」と説明されることがあります。間違いではありませんが、水分だけを見ると分かりにくくなります。

髪の水分との関係には脂質も関わります。カラー、ブリーチ、パーマ、縮毛矯正、摩擦が重なると、CMCを含む構造や脂質が変化し、水を吸いやすいのに乾くとパサつく、濡れると弱く感じる場合があります。

そのため、乾燥して見える髪へ水分だけを重ねれば解決するとは限りません。タンパク質、脂質、表面保護、洗浄力、熱の履歴まで分けて考えます。

手触りだけで「CMCが足りない」とは判断できません

髪が硬い、乾きにくい、絡まる、艶が出ない。このような変化があっても、原因をすべてCMC不足と決めることはできません。

くせ、キューティクルの摩耗、カラーや縮毛矯正の履歴、熱、油分の重なりでも似た手触りになります。パサつくたびにCMC補修商品を増やし、重く乾きにくくなることもあります。

僕は乾湿両方の弾力、根元・中間・毛先の差、施術履歴、アイロンとホームケアを確認します。成分名より、負担の場所を先に見ます。

カラーや縮毛矯正では、CMCを壊さない設計を優先します

カラーや縮毛矯正では薬剤を髪の内側へ働かせます。必要な反応を超えて薬剤や熱を重ねれば、CMCやキューティクルを含む構造へ負担がかかります。

だから処理剤を足す前に薬剤を選びます。新しく伸びた根元と、白髪染めや縮毛矯正が残る毛先では、薬剤や時間を変えます。毛先に塗らない、根元だけ施術する判断もあります。

熱は温度だけでなく、髪の太さや水分、毛束の厚さを見て、アイロンの速さ・力・回数を調整します。処理剤を使っても、強い薬剤や熱の負担を帳消しにはできません。

「CMC補修」は元の構造を再生する意味ではありません

CMC補修は、脂質に着目した成分などで髪をなめらかに整える考え方です。

指通りや摩擦を整える助けになりますが、傷んだCMCを生えてきた時と同じ構造へ再生するものではありません。

僕は処理剤を、施術中の髪を守り、次の来店まで扱いやすく保つために使います。必要がなければ重ねません。弾力が低下した毛先は、補修剤を足して施術を続けるより、薬剤を使わない、カットで整える判断を優先します。

ホームケアは、失う原因を減らすことから始めます

CMCを意識したホームケアは、特別な商品を増やすことだけではありません。

  • 洗う前に十分に濡らし、必要以上に強い洗浄を繰り返さない
  • 濡れた髪を強くこすらず、タオルで挟むように水分を取る
  • トリートメントは乾燥しやすい中間から毛先へつける
  • 根元から乾かし、毛先へ高温を長く当てない
  • アイロンは乾いた髪へ、必要な場所だけに使う

細い髪は油分が多いと重くなり、太く乾燥しやすい髪は少量では摩擦を抑えきれないこともあります。髪質と施術履歴、使用後の変化を見て量や頻度を調整します。

半年後・1年後は、補うことより重ねないことが大切です

一度の髪質改善で手触りが整っても、毎月の全体カラーや毛先までの縮毛矯正、高温のアイロンが続けば、負担は再び蓄積します。

半年後に根元を縮毛矯正するなら、整った毛先へ薬剤を重ねない。1年後も白髪染めと縮毛矯正を続けるなら、カラー範囲や間隔、ホームケアを一緒に計画します。

CMCを補う発想も必要ですが、それ以上に、髪の履歴を確認し、薬剤と熱を必要な場所だけに使うことが長期的な髪の状態を左右します。

まとめ|CMCは髪の内側を支える構造です

CMCは、キューティクルやコルテックスの細胞同士をつなぐ、脂質を含んだ薄い構造です。髪のまとまり、水分との関係、摩擦への耐え方を考えるうえで大切ですが、パサつきの原因をCMCだけに決めることはできません。

茨木市で髪質改善や縮毛矯正ができる美容室を探していて、「トリートメントを重ねても髪が扱いにくい」「水分と油分のどちらを補えばよいか分からない」という方は、現在の髪と施術履歴から整理してみてください。

あわせて読みたい記事

参考資料

髪の履歴とダメージに合わせて、薬剤、熱、処理剤、ホームケアを組み立てる考え方は、安達直人の施術へのこだわりでもご覧いただけます。

「自分の髪にはどの補修が必要か分からない」「施術を続けながら毛先を守りたい」という方は、現在使っている商品と施術履歴を公式LINEからお聞かせください。

施術は大阪府茨木市、阪急茨木市駅から徒歩約4分のboutique茨木店にて、安達直人が担当します。ご予約の際は安達直人をご指名ください。

← ブログ一覧へ戻る

安達直人|茨木市の縮毛矯正・髪質改善をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む